更新日: 2026年10月30日
■「熨斗(のし)」の基本マナー
お歳暮やお中元、結婚祝いなど、贈り物をするときに気になるのが「熨斗(のし)」のマナー。
「どの種類の熨斗(のし)を選べばいい?」「表書きや名前はどう書く?」「内のしと外のしはどちらがよい?」など、迷ったことがある方も多いのではないでしょうか。
熨斗(のし)は “贈り物に込めた気持ちや目的を伝えるための大切なもの” なので、贈る場面に合った種類や書き方を知っておくと、相手に失礼のない贈り物ができて安心です。
そこで今回は「熨斗(のし)の基本的な意味や種類」「表書き・名前の書き方」「内のしと外のしの違い」など、知っておきたい基本マナーをわかりやすく解説します。

■「熨斗(のし)」とは?
熨斗(のし)とは、贈り物に添える飾りや贈答品に掛ける「のし紙」に関係するもので、一般的に贈り物の目的や贈り主の名前を表すために使われます。
本来の「熨斗(のし)」は、贈答品に添えられていた薄く伸ばしたアワビを起源とする飾りであったことはご存知でしょうか。
現在では、のしや水引などを印刷した「のし紙」を使うことが一般的になっています。
ただし、すべての贈り物にのしを付けるわけではありません。
お祝い事や季節の贈答など “目的に合わせて使用するのが基本” であり、弔事やお見舞いなどでは、のしの付いていない掛け紙を使う場合もあります。
■のし紙の基本的な構成
のし紙は、主に「のし飾り」「水引」「表書き」「名入れ」で構成されており、それぞれの意味を知り贈り物の目的に合った水引の種類を選ぶことが大切です。
表書きとは、水引の結び目の上段中央に書く「何のためにその贈り物をしたのか(贈る目的)」を表す言葉のこと。
そして水引の下側に書く贈り主の名前は、表書きより少し小さめの文字で記載し、個人で贈る場合は自分の氏名、夫婦で贈る場合は夫の氏名を中央に書き、その左側に妻の名前を添える方法などが一般的です。
複数人で贈る場合は、人数や関係性に応じて書き方を調整しましょう。
■のしの種類と使い分け
「ひもを何度でも結び直せることから、繰り返しあってほしいお祝い事に使われる」
– 蝶結び(花結び)-
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主な用途
─v──
●お歳暮・お中元
●出産祝い
●入学祝い・進学祝い
●長寿祝い
●一般的なお礼やご挨拶
お歳暮やお中元には、紅白の蝶結びの水引が付いたのし紙を使うのが一般的です。ただし、地域や贈る目的によって慣習が異なる場合もあるため、迷ったときは購入先に確認すると安心です。
「結ぶと簡単にはほどけない形をしており、一度きりであってほしいお祝い事などに使われる」
– 結び切り –
────
主な用途
─v──
●結婚祝い
●快気祝い
●病気やけがからの回復に関する贈答
結婚祝いでは、紅白や金銀の結び切りが使われます。快気祝いでは、紅白の結び切りを用いるのが一般的です。
「両端を引っ張ると、結び目がさらに強く締まる形をしている」
– あわじ結び –
────
主な用途
─v──
●結婚祝い
●末永いお付き合いやご縁を願う贈り物に
あわじ結びは、何度あっても良いお祝いには使用しませんので注意が必要です。
「弔事に関する贈り物には、一般的にのし飾りのない掛け紙を使用」
– 弔事用の掛け紙 –
────
主な用途
─v──
●香典返し
●法要のお返し
水引の色や結び方、表書きは宗教や地域によって異なります。
仏式では黒白や黄白の水引が使われることがありますが、地域によって慣習が異なります。相手の宗教や地域の習慣がわからない場合は、贈答品店などに相談すると安心です。

■表書きの書き方と基本マナー
表書きは、贈り物の目的を伝える大切な部分です。贈る場面に合った言葉を選び、読みやすく丁寧に書きましょう。
– お歳暮の場合 –
「お歳暮を贈る場合は、水引の上側に「御歳暮」と記載し、下側には贈り主の氏名を」
お歳暮の時期を過ぎてから贈る場合は、地域や時期に応じて「御年賀」や「寒中御見舞」などに表書きを変えることがあります。年明け以降に贈る場合は、相手の地域の慣習も確認しましょう。
– お祝いの場合 –
「結婚祝いや出産祝いなどは、贈る目的に合わせた表書きを」
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贈る目的|表書きの例
─v────────
●結婚祝い:寿、御結婚御祝
●出産祝い:御出産御祝
●入学祝い:御入学御祝
●新築祝い:御新築御祝
●快気祝い:快気祝、快気内祝
●お中元:御中元
●お歳暮:御歳暮
●一般的なお礼:御礼
※お祝いの種類によって適切な水引も異なるため、表書きとあわせて確認しましょう。
– 名前の書き方 –
「名入れでは、一般的に贈り主の氏名をフルネームで書く」
表書きより少し小さめにし、水引の下側の中央に配置するとバランスよく仕上がります。
夫婦連名の場合は、夫の氏名を中央に書き、その左側に妻の名前を添える方法が一般的です。会社名を入れる場合は、氏名の右側に少し小さく会社名を記載することがあります。
名前を入れない「無記名」の形にすることもできますが、誰からの贈り物かわかるようにしたい場合は、名入れをしておくと親切です。
■内のしと外のしの違い
のし紙の掛け方には、「内のし」と「外のし」の2種類があります。贈り物を渡す状況に合わせて選びましょう。
– 内のし –
内のしは、品物にのし紙を掛け、その上から包装紙で包む方法です。のし紙が包装紙の内側に入るため、配送中に破れたり汚れたりするのを防ぎやすいというメリットがあります。
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内のしがおすすめの場面
─v─────────
●配送で贈り物を送る場合
●控えめに贈りたい場合
●お祝いのお返しなど、内祝いを贈る場合
※地域や贈答の慣習によって考え方が異なるため、迷った場合は購入先に相談するとよいでしょう。
– 外のし –
外のしは、包装紙で品物を包んだあと、その上からのし紙を掛ける方法です。表書きが見えやすいため、贈り物の目的や贈り主が相手に伝わりやすくなります。
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外のしがおすすめの場面
─v─────────
●手渡しで贈る場合
●お歳暮やお中元など、贈り物の目的を明確にしたい場合
●複数の贈り物が集まる場面
※外のしは配送中にのし紙が傷つく可能性もあります。配送する場合は、内のしを選ぶと安心です。

■のしを付けるときに気を付けたいポイント
のしの基本を押さえていても、贈る場面によっては注意が必要です。失礼のない贈り物にするために、次のポイントを確認しましょう。
[1]贈る目的に合った水引を選ぶ
のし紙は、表書きだけでなく水引の種類も重要です。例えば、お歳暮には紅白の蝶結びが一般的ですが、結婚祝いには結び切りを使用します。用途に合わない水引を選ぶと、相手に違和感を与えることがあります。贈る目的を明確にしたうえで選びましょう。
[2]喪中の相手には配慮する
喪中の相手にお歳暮を贈ること自体は、一般的には差し支えないとされています。ただし、忌中は避けるなど、相手の気持ちや状況に配慮することが大切です。
また、弔意を示す贈り物とお歳暮は目的が異なります。通常のお歳暮を贈る場合は、相手の状況に応じて時期や包装を検討しましょう。
[3]のしを付けないほうがよい場合もある
生ものを贈る場合は、のし飾りの由来から、のしの付いていない掛け紙を使うことがあります。また、弔事に関する贈り物にも、一般的にのし飾りのない掛け紙を使用します。
贈る品物や目的によって適切な形式が異なるため、判断に迷う場合は、百貨店や贈答品店のスタッフに確認するのがおすすめです。
[4]手書きする場合は丁寧に書く
のし紙に文字を書く場合は、毛筆や筆ペンを使うのが正式とされています。濃い墨で、読みやすく丁寧に書きましょう。
ただし、贈答品店やオンラインショップでのし紙を付けてもらうこともできます。文字を書くのが苦手な場合や、複数の相手に贈る場合は、注文時に表書きや名入れを指定すると便利です。
■のしの基本マナーを知って、気持ちの伝わる贈り物に
のしは、贈り物の目的や贈り主の名前を伝えるための大切なものです。のし紙にはさまざまな種類があり、贈る目的に合わせて水引や表書き、掛け方を使い分けることが基本のマナーです。
お歳暮やお中元などには紅白の蝶結び、結婚祝いには結び切りを使うのが一般的です。また、配送する場合は内のし、手渡しする場合は外のしを選ぶと、状況に合わせた贈り方ができます。
地域や慣習によって異なる場合もありますが、基本を押さえておけば、のし選びに迷うことも少なくなるでしょう。
のしのマナーで大切なのは、贈る目的に合った形式を選び、相手への敬意や感謝の気持ちを丁寧に伝えることです。 贈り物をする際は、ぜひ今回紹介したポイントを参考にして素敵なお歳暮をご準備くださいね!
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