更新日: 2025年5月22日
神戸市立森林植物園(神戸市北区)では6月7日(土) ~ 7月13日(日) の期間(※期間中は無休で水曜日も開園)恒例の「あじさい散策」と、6月8日(日)・7月5日(土)・8月30日(土)の全3回「森林あじさい講座」が開催されます。
毎年梅雨の時期になると、そこら中でよく見かけるようになるアジサイ。
実はアジサイは、日本から世界中に広がった園芸植物の一つであることはご存知でしょうか。
18世紀後半、本州から四国・九州にかけて分布していた原種である「ガクアジサイ」が西洋へ渡り、西洋で色鮮やかに品種改良されて「セイヨウアジサイ(ハイドランジア)」となり、それが再び日本に持ち込まれ現在私達がよく目にするアジサイとして広まりました。
それでは、日本に自生していた「ガクアジサイ」がいったいどのようにして西洋に伝えられたのでしょうか?
それには有名なドイツ生まれの医師であり博物学者でもあった『シーボルト』が深く関わっていました。
■ アジサイを愛したシーボルト
ドイツ生まれの医師・博物学者であるシーボルト( Philipp Franz Balthasar von Siebold -フィリップ・フランツ・バルタザール・フォン・シーボルト- / 1796年-1866年 )は、江戸時代に長崎・出島のオランダ商館の医師として来日しました。
自然科学などの分野にも非常に高い関心があったシーボルトは日本の植物であるアジサイを愛し、日本で知り合った「オタキさん」という女性にちなみ「オタクサ」という名をつけて海外に紹介したといわれています。
自分の愛した花に親しくしていた女性の名をつけるなんて、シーボルトはとってもロマンチストだったんですね!
( → 詳細は 神戸市立森林植物園 / アジサイ情報センター「アジサイとシーボルト」 )をご参照ください。 )
■ アジサイの色と花言葉
鉢植えや庭木として手軽に楽しむことができ非常に育てやすい反面、自分好みの色に変化させることがなかなか難しいアジサイ。
色をコントロールすることが難しい理由は、アジサイは品種が約50種類と豊富にある上に青・紫・ピンク・赤・白色とさまざまな色があり、品種や土の性質によっても色が変化してしまうからなのです。
それだけに、アジサイの事を勉強していろいろ工夫しながら自分好みの色のアジサイを育て上げた時の感動はひとしおですよね!
フラワーギフトとしても人気のアジサイですが、色によってそれぞれ「花言葉」が異なります。
シーンに合った花言葉を添えて贈れば、より想いが伝わる贈り物になること間違いなし!
ここでは、アジサイの色ごとの特徴や花言葉を少しご紹介します☆
●青・青紫
アジサイで一番人気の色。
弱酸性であることが多い日本の土壌では、青〜青紫のアジサイになりやすいそうです。そんな青、紫のアジサイの花言葉は「知的」「神秘的」「冷淡」など。
●白
結婚式の装飾などにもよく使われる色。
真っ白なアジサイには “ アントシアニン ” という色素がないため、土壌の影響を受けず白く咲くそうです。花言葉は「寛容」「一途な愛情」など。
●赤・ピンク
母の日ギフトや女性の友人へのギフトに人気の色。
雨が少ないヨーロッパなどのアルカリ性の土壌でよくみられる色です。花言葉は「強い愛情」「元気な女性」など。
●緑
控えめな色なので、他の色のアジサイと組み合わせるのにもよく使われます。
耐寒性も耐暑性も共に優れ日本全国屋外で育てることができ、「アナベル」「アメリカアジサイ」「セイヨウアジサイ」とも呼ばれます。
咲き始めは緑で夏が近づくにつれて白へ色が変化し長く楽しめる品種で、花言葉は「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」など。
皆さんもぜひこの機会にアジサイについて学び、自分だけのアジサイを育てて楽しむのはもちろん、大切な方への想いをこめたフラワーギフトにしてみませんか♪
■ 植物園のあじさい散策
神戸市立森林植物園では、6月7日(土) ~ 7月13日(日) の期間に “ 案内ボランティアのガイド・解説を聞きながら森の中のあじさいを散策 ” できる「植物園のあじさい散策」が開催されます。
園内では6~7月になると25種350品種・約5万株ものアジサイが次々と花を開き、馴染みのあるアジサイだけでなく花の色や形が多彩な西洋アジサイや、幻のアジサイ「シチダンカ」、六甲ブルーに染まる「ヒメアジサイ」なども見ることができちゃいます♪
更に、普段は見られない珍しい種類のアジサイを集めた期間限定「アジサイ苗畑の通りぬけ」が開放されるので、お気に入りのアジサイを見つけに行く絶好のチャンス☆
他にも6月29日(日) には “ 笹を彩る七夕かざり ” を神戸親和大学の学生の方と一緒に作る「七夕かざりを作ろう」、また7月6日(日) には “ 自然や植物などに関わりのある方や森林植物園の真野響子名誉園長と対談 ” する「七夕のつどい」などのイベントも開催されるので、家族で訪れるのも楽しそうですよね♪
( → 詳細は 神戸市立森林植物園「森のあじさい散策」 をご参照ください。 )
【森林あじさい講座 2025】
■開催スケジュール (全3回)
【第1回 アジサイの歴史を学ぼう】
└ 2025年6月8日(日) 10:30~12:00
【第2回 さまざまなアジサイの品種を見てみよう】
└ 2025年7月5日(土) 10:30~12:00
【第3回 外国産のアジサイとアジサイドライフラワー】
└ 2025年8月30日(土) 10:30~12:00
■参加費(材料費)
300円
※別途入園料・駐車料金が必要です。
■定員
20名
※ 事前申込み制の抽選
(森林植物園ホームページからイベント 申し込みフォームまたはTEL(078-591-0253)にてお申込みください。)
└ 開催日の1ヶ月前5月8日(木)から受付開始します。
└ 受付開始日から3日間受付します。
└ 当選発表日5月11日(日)15:00以降
■場所
神戸市立森林植物園 / 研修室および園内 ※受付は森林展示館1F事務所
神戸市北区山田町上谷上字長尾1-2
■交通アクセス
●神戸電鉄「北鈴蘭台」駅から無料送迎バスで約10分
●自動車で「阪神高速箕谷IC」より約10分
■駐車場
あり(700台 ※シーズン期は最大1200台駐車可能)
乗用車:1日1台500円
■お問い合わせ
森林植物園管理事務所
TEL:078-591-0253
(公式HPからのお問い合わせは コチラ から)
■公式HP
神戸市立森林植物園